なぜ人間は嘘をつくのか?脳科学で解説する驚きの仕組み

ふしぎ・カルト

人間は1日に何回嘘をつく?

Photo by Pexels

実はの、わしはずっと気になっておったことがあるのじゃ。人間は1日に平均1〜2回嘘をつくという研究結果があるのじゃが、なぜ人間はそもそも嘘をつくのか?そして、嘘をつくとき脳では何が起きておるのか?

面白いことに、嘘の約89%は「小さな嘘」、つまり相手を傷つけないための優しい嘘なのじゃ。「その服似合うね」「元気だよ」といった日常的なものじゃな。しかも、嘘の約半数はたった5%の「常習的嘘つき」が占めておるというから驚きじゃ。

今日は、この「嘘をつく脳」の仕組みを、脳科学の視点から解き明かしていくぞ。


嘘をつくとき、脳では何が起きている?

Photo by Pexels
プロフェッサーΣ・サイトウ
プロフェッサーΣ・サイトウ

嘘の神経回路についてはワシの右に出る者はおらんからな…ふむ、また良い記事を書いてしまった。

報酬系と抑制系のせめぎ合い

京都大学の研究によると、脳の側坐核という場所が活発な人ほど嘘をつく割合が高いのじゃ。側坐核とは、つまり「ご褒美がもらえそう!」と感じたときに活性化する報酬系の中心部分じゃな。

一方で、正直に振る舞うときには背外側前頭前野が活性化しておる。ここは「待て待て、それはやめておけ」とブレーキをかける役割を持つ場所じゃ。つまり、嘘をつくか正直でいるかは、アクセルとブレーキのせめぎ合いで決まるというわけじゃな。

嘘は脳に負担がかかる

嘘をつくには、実は3つのステップが必要なのじゃ。

  • 真実を知る
  • その真実を抑え込む
  • 別の情報を作り出す

正直に話すよりも、はるかに脳のエネルギーを消費するのじゃ。だから、疲れているときほど嘘をつくのが下手になる、という研究もあるぞ。

サイコパスの脳は違う

前部帯状回という場所は、「これをやったらマズいかも」という葛藤を検出する部位じゃ。サイコパス傾向が高い人は、ここの活動が低いのじゃ。つまり、嘘をつくときの心理的コストが小さく、躊躇なく嘘をつけるというわけじゃな。


最新の研究によると、嘘は「慣れる」ことがわかったのじゃ

Photo by Pexels

最近、Nature Neuroscience誌に掲載された研究でな、非常に興味深い発見があったのじゃ。

嘘を繰り返すと、脳の扁桃体(感情反応を司る部位)の活動が徐々に鈍化し、罪悪感が薄れていく

これを「エスカレーション効果」と呼ぶのじゃ。最初は小さな嘘でドキドキしていた人も、繰り返すうちに平気になり、やがて大きな嘘もつけるようになる。まるで辛い食べ物に慣れていくようなものじゃな。最初は激辛で食べられなかったものが、いつの間にか平気になる。脳も同じように「慣れて」しまうのじゃ。

嘘の回数扁桃体の反応罪悪感
初回強い大きい
数回後やや低下薄れる
常習化鈍化ほぼなし

ついでに覚えておくと面白い雑学じゃ

Photo by Pexels

🧒 子どもは2歳半〜3歳で嘘をつき始める

ただし、この頃の嘘はすぐバレるのじゃ。「クッキー食べてないよ」と言いながら、口の周りにチョコがついているようなものじゃな。4〜5歳で「心の理論」、つまり相手の心を読む能力が発達すると、巧みな嘘がつけるようになる。実は、4歳で上手に嘘をつける子は認知発達が進んでいる可能性があるのじゃ。

🐵 チンパンジーも嘘をつく

優位な個体の前で餌を見ないふりをしたり、偽の餌場に誘導したりする「戦術的欺瞞」が観察されておる。ただし、人間の嘘は頻度・範囲・洗練度で動物界では群を抜いておるのじゃ。

🔍 ポリグラフは「嘘」を測っていない

嘘発見器として知られるポリグラフは、実は「ストレス反応」を測っているにすぎないのじゃ。心拍、発汗、呼吸の変化を見ておるが、緊張しやすい人は正直に話しても反応が出てしまう。精度は完璧ではないのじゃよ。


で、結局どういうことじゃ?

Photo by Pexels

人間が嘘をつくのは、脳の報酬系と抑制系のバランス、そして感情を司る扁桃体の働きが関係しておるのじゃ。嘘をつくには高度な認知能力が必要で、相手の心を読み、ストーリーを構築し、リスクを想定せねばならん。ある意味、嘘をつける能力は知性の証拠でもあるのじゃな。

しかし、嘘を繰り返すと脳が慣れてしまい、罪悪感が薄れていく。これは覚えておくべき事実じゃ。

嘘の仕組みを知ることで、人間の脳がいかに複雑で、いかに社会に適応しようとしているかが見えてくる。わからないことは、世界で一番おもしろいのじゃ。

この記事は面白かったですか?

この記事を書いたライター
小さな体に、とんでもない知識を詰め込んだ謎の天才研究者。脳科学・歴史・心理学・テクノロジーを「世界一わかりやすく」解説する。

コメント

タイトルとURLをコピーしました